【名曲&珈琲ひまわり】弘前の老舗喫茶店で藩士の珈琲を飲んでみませんか? 庶民として日本で初めてコーヒーを飲んだのは、津軽藩士だった!

カフェ・スイーツ

掲載日:2025年7月30日

JR弘前駅前から土手町循環バスに乗車し、中土手町バス停で下車。
土手町の通りを渡って歩いて行くと、昭和にタイムスリップしたかのような佇まいのレトロな喫茶店、名曲&珈琲「ひまわり」があります。

ちょっと入ってみましょうか。




店名

名曲&珈琲 ひまわり 

場所

〒036-8016
弘前市坂本町2

営業時間

11:00~15:00

定休日

水・木曜日

電話

0172-35-4051

公式

・Instagram
https://www.instagram.com/kissa_himawari/ 

その他

なし(近隣の駐車場を利用)



クラシック音楽が流れる店内

昭和34(1959)年に開業。
当時としては珍しい自家焙煎のコーヒーを提供し、当時の店主が集めたレコードで、クラシック音楽を流していました。

現在音楽はipodを使用して流していますが、その雰囲気は変わっていません。

香り高いコーヒーや美味しい食事、スイーツをいただきながら、ゆったりした時間を過ごすことができます。

お客さんは、音楽を聴きながら、本を読んだり、静かに会話を楽しんだりして、とてもくつろいでいる様子でした。



藩士の珈琲とは?

150年以上前の江戸時代、幕府から北方警備を命じられた津軽藩士は蝦夷地に赴任。
栄養失調などによる浮腫病を予防するために藩士が薬として飲んだのが珈琲でした。

日本で庶民として飲んだのは初めてと言われています。

その藩士の珈琲を再現したのが、同じ弘前市にある成田専蔵珈琲店の成田専蔵さんです。
「ひまわり」ではそんな藩士の珈琲が飲めるというのです。

どんなお味なのでしょうか。
興味津々です。

提供されたのは、土瓶に湯飲み茶碗。
土瓶の中には布袋が入っています。

さっそく飲んで見ましょう。

一杯目は薄い感じです。
想像していたより苦くはなくて、酸味を感じます。
徐々に濃くなっていくので、味の変化を感じることができます。

津軽藩士は、故郷から遠い蝦夷地で、どんな気持ちでこれを飲んでいたのでしょうね。




豊富なメニューの中から、どうしても食べたかったのはプリン

食事もスイーツもメニューがたくさんあり、どれにしようか悩みましたが、プリンを選びました。

今は堅さや味がいろいろありますが、ひまわりのプリンはこれぞ喫茶店のプリン!というような見た目と味わいです。

カラメルソースに生クリーム、ちょこんとのった赤いサクランボ。
甘みより卵の味が先にきて、カラメルも優しい苦さ。

童心に帰ったようです。

人気のメニューのひとつである、ミートパイを持ち帰りにいただきました。

ちょっとトースターで温めると出来たての美味しさになります。

中には、肉汁がたっぷりのひき肉と、甘い玉ねぎがぎっしり入っています。
小ぶりですが、満足感は二重丸。



店内の雰囲気も素敵

2階から見た店内の様子

心もお腹も満足したので、店内を見てまわりました。

名曲&珈琲ひまわりは、弘前市の「趣のある建物」に認定されています。

以前は、2階席でコンサートや個展が開かれていました。
現在は2階席の使用はできませんが、見学はできるというので、上がってみました。

吹き抜けになっているのが、とても雰囲気があります。

1階にも、絵画やこぎん刺しなどが飾られています。
古い焙煎機もありました。

店主さん(現在の店主さんは、先代の奥さま)によれば、飾ってある絵画は、地元の高校生の作品だとか。
有名無名にこだわらず、自分の作品を展示してもらえる場所があるのは嬉しいですね。

開店から現在に至るまで、ここでひそかに、そしてしっかりと、弘前の文化が育まれてきたのでしょう。

お洒落なタイルを見つけました。

いまは亡くなってしまった先代の店主さんとご夫婦でスペイン旅行に行った際に購入されたものだそうです。
ご主人がいつも一緒にいるようですね。



ここから弘前の街散策の起点に

「ひまわり」から土手町通りに戻って、弘前公園方面に歩いて行くにもよいコースです。
近くには、「弘前れんが倉庫美術館」や、どこか懐かしさを感じる弘南鉄道の中央弘前駅もあります。

きっと城下町弘前が感じられるはずです。

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