津軽の厳しい冬。
しかし、ストーブの前で丸まっている場合じゃありません!
2026年の冬、田舎館村で歴史的なセッションが行われようとしています。
雪原に足跡で幾何学模様を描く「冬の田んぼアート」が、今年で誕生10周年。
その記念すべき年に、世界でただ一人のスノーアーティストであり、その技を地元の有志に伝授したサイモン・ベック(Simon Beck)氏が来青し、制作を行います。
師匠と弟子が9年ぶりに同じ雪原に立つ胸熱展開、初年度からこのイベントを追い続けてきた筆者が、その見どころを熱く解説します。
活動名 | 冬の田んぼアート2026 |
|---|---|
場所 | 弥生の里展望所周辺 |
営業時間 | 2026年1月23日(金)~25日(日)10:00〜20:00(最終入館19:45) |
電話 | 0172-58-2111(田舎館村企画観光課) |
公式 | HP |
アクセス | 弘南鉄道弘南線「田んぼアート駅」 |
「冬の田んぼアート」未見の方へざっくり解説!
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「冬の田んぼアート」とは、田んぼアートで有名な青森県田舎館村(いなかだてむら)で、冬に巨大な幾何学模様のスノーアートを展示している他、様々な雪を活用して楽しむイベントです。
雪に覆われた田んぼにスノーシューを履いた足跡を刻んでいくことで作られるスノーアートは、2016年から田舎館村で制作されるようになりました。
夏には稲で描く田んぼアート、冬には足跡で描くスノーアートを作ることから、「アートの二毛作」とも呼ばれています。
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2016年から始まった「冬の田んぼアート」は、このスノーアート展示をメインとして、キャンドルやイルミネーションで彩る光と影の美しさを楽しんだり、温かいフード&ドリンクをいただいたり、スノーラフト体験など雪遊びをしたりできる、多世代向け観光イベントとなっています。
師匠サイモン・ベック氏が9年ぶりにやってくる!

10周年を迎える「冬の田んぼアート」の目玉は、なんと言ってもスノーアートのパイオニアで、青森県の有志にその技術を伝えたサイモン・ベック(Simon Beck)氏の再来です。
2016年、2017年のスノーアート制作以来、9年ぶりに津軽を訪れるサイモン氏。
迎えるのは、その弟子であり、多くの仲間を増やしながらスノーアートを作ってきた地元の有志「スノーアーティスト集団 It’s OK.」の皆さんです。
サイモン氏からスノーアート制作を学んでいる最中のやりとり、
「It's OK?(これでいい?)」
「It's OK!(いいぞ!)」
このシンプルな英語が、そのままグループ名「It's OK.(イッツオーケー)」となり、彼らは世界でも珍しい「チーム制作」のスノーアーティストとして歩み始めました。
3年目の2018年から独自に図案を制作し、チームワークで雪原に足跡を描き、様々な地域と連携して弘前市の球場や、中学校のグラウンド、他県での講習など、活動の場を広げています。
前回、2025年のスノーアートは青森県在住のアーティスト・GOMA氏のデザインを元に、魔法陣のような美しいアートを披露しました。
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このスノーアートをライトアップして観賞するのも、田舎館村で初めて行われたそうです。
今年は「図面なし」!?
さて、今回筆者が気になっていたことが一つ。
スノーアートのパイオニアであるサイモン氏は図面も無しで、制作を始める孤高のスタイル。
2015年に「下見」に訪れた際も、突然ポールを取り寄せて、この雪原で数時間かけて予定外の「試作」を行ったエピソードもあります。
対してIt's OK.は、しっかりと設計図を作り込み、チーム全員で息を合わせて制作するスタイルをとってきました。
正反対の師弟が、今回の10周年でどう協業するのか?
It's OK.の方にこっそり伺ったところ、どうやら今年は事前に図面を用意せずに挑むそうです!
なんということでしょう。
今年の冬の田んぼアートは、完成した作品を見るだけでなく、その制作プロセス自体がエキサイティングになりそうです。
制作風景を見るなら23日(金)!ライトアップも必見
そんな「伝説の瞬間」を目撃できるスケジュールはこちら。
・1月23日(金)
10:00~15:00 制作風景公開(無料開放)
17:00〜 オープニングセレモニー
18:00〜20:00 オープン
・1月24日(土)〜25日(日)10:00〜20:00 オープン(ライトアップは17:00頃〜)
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アクセス・楽しみ方
アクセス
イベント期間中は弘南鉄道弘南線「田んぼアート駅」に特別に電車が停車します。
特別なイルミネーション列車が運行して、雰囲気を盛り上げてくれます。
生活応援きっぷ「わにサポ」利用で、帰りの運賃が100円になるサービスもあります。
・弘南鉄道ホームページ https://konantetsudo.jp/2025/12/27/winter-tanbo-art2026/
車で来場する方は、道の駅いなかだて「弥生の里」を目指して向かいましょう。
田んぼアートから収穫されたお米3合プレゼント!(先着順)
1月24日(土)・25日(日)は、展望所入館者の各日先着100名に田んぼアートから収穫されたお米「はれわたり」(3合)のプレゼントがあります。
さらに!弘南鉄道の「わにサポ」を利用して来場した方には、「はれわたり(3合)」がもらえるプレゼント企画も実施されます(1/23夜〜1/25・先着100名)。
このご時世でお米のプレゼントはうれしいし、田んぼアートから収穫したお米となると特別感がありますね!
服装
はっきり言って展望台の上は寒いです!
約14mの高さにあるバルコニーは、地上よりも雪や風の冷たさがダイレクトにきます。
防寒対策は万全にしていきましょう。
また、トイレは1階にしかないので、ご用を済ませてからエレベーターに乗るのがおすすめです。
まとめ
9年ぶりの再来日、師弟の再会、そして予測がつかない協同セッション。
この冬、田舎館村の雪原で生まれる軌跡を、ぜひその目で見届けてください!
【イベント概要】
- イベント名: 冬の田んぼアート2026
- 開催期間: 2026年1月23日(金)~25日(日)
- 会場: 弥生の里展望所周辺(道の駅いなかだて「弥生の里」内)
- 入館料: 大人300円、小学生100円(未就学児無料)
- 公式HP: http://www.vill.inakadate.lg.jp/docs/2025122200013/
【追記】師弟コラボの制作と初日ライトアップ詳細レポート!

さて、1月23日の「冬の田んぼアート」初日、制作風景見学に行ってきました!
11時に弥生の里展望所に着いたところ、雪原には一つの人影。
手前にはスノーアート制作時に履くスノーシューが並んでいました。
15時までは無料で展望所から制作風景を観覧できるので、さっそくエレベーターに乗って地上14mの「2階」まで上がります。
テラスに出てみると、巨大な2つの円と、その中に曲線で模様が描かれていくところでした。

望遠レンズで雪原を見ると……サイモン・ベック氏の姿が見えました!

It's OK.のメンバーも展望台から制作風景を見守っています。
事前の図面無しで開始した今回のスノーアート制作、最初の基本ラインを作るところはサイモン氏が一人で行い、その後にIt's OK.の皆さんが入って細部を仕上げることになったそうです。
迷いなく美しい曲線を描いていく足跡に、10年間スノーアート制作に取り組んできたメンバーからも、
「どうしてあれができるのか、まったくわからない」
と感嘆の声が上がっていました。実際に作ってきたからこそわかるサイモン氏のすごさ。
時折コーラやバナナで栄養補給する他は、休憩もせずに何時間もふかふかの雪を踏み続ける体力も、とても67歳とは思えません。
お昼頃、メディアの取材に対応するためいったん雪原から出てきたサイモン氏。しかし、インタビューが終わると、昼食をとることもなく、また制作に戻ります。

そして、午後からはIt's OK.の皆さんも雪原に入り、サイモン氏とともに模様を作っていきます。



展望台から制作見学ができる15時までの終わり頃には、このようになっていました!

その後も16時過ぎまで制作は続きました。
17時からは展望台前でオープニングセレモニーを開催。
サイモン氏もテープカットに参加していました。

18時から展望台が一般公開になり、いよいよ今年のスノーアートとご対面!


曲線が複雑に組み合わさり、その中もみっしりと模様が埋められた今年のスノーアートです!
タイトルは未定。
サイモン氏、特にテーマやタイトルは決めずに制作されるそうです。
世界中でスノーアート制作をしてきたサイモン氏ですが、ここの田んぼのように平地でこれだけの広さがあり、さらに展望台が隣接し、ライトアップまでできる場所は他に無いそうです。
そして、ライトアップされた模様を見たサイモン氏は、さらに創作意欲が湧いたようで、公開後も周辺部の拡張を一人で続けていました。
まさに無限の体力ですね!

10周年を迎えた「冬の田んぼアート」。
今回またサイモン氏からの教えと協同作業による学びを経て、さらにIt's OK.のスノーアート制作スキルが上がったことでしょう。
これからも、夏の田んぼアートと冬のスノーアートを楽しみにしています。
読者の皆さんも、ぜひこの巨大で途方もない手数(足数?)がかかったアートをご覧ください!

(制作と公開の様子は弘前Navi Instagramでも動画でご紹介します)
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